■Linea Sketch
Linea Sketchは、iPadで最もシンプルかつ強力なスケッチアプリの一つです。多機能になりすぎず、描く楽しさとスピードを重視した設計になっており、アイデアのメモから本格的なイラストまで幅広く対応します。
リリース当初から、Apple Pencilとの抜群の相性と、まるで本物の紙に描いているかのような自然な書き心地が多くのユーザーに支持されています。
最大の特徴は、手描きの線を自動的に整えてくれる「ZipShape」機能です。円や四角、直線をラフに描くだけで、ピタッと綺麗な図形に変換してくれます。この機能があるおかげで、図解やワイヤーフレーム作成が驚くほどスムーズに進みます。
Linea Sketchの特徴
- 直感的な操作: 迷うことのないシンプルなインターフェース。
- ZipShape & ZipLine: 適当に描いた図形や線を、瞬時に完璧な形へと補正。
- カラーパレット: 自分で色を作る手間を省く、美しく調和したカラーセット。
- レイヤー管理: シンプルながらも必要十分なレイヤー機能。
Linea SketchでUI/UXのワイヤーフレームを作成する
アプリの画面構成やWebサイトのレイアウトを考える際、Linea Sketchの「テンプレート機能」が威力を発揮します。
モバイルデザインに特化したグリッド
Linea Sketchには、iPhoneやiPadの画面サイズ、さらにはアプリアイコン作成用のグリッドが標準で用意されています。これらを背景に敷くことで、サイズ感を正確に把握しながらボタンの配置や導線を検討できます。
- 正確な図形: ZipShape機能を使えば、四角形や円も一瞬で整うため、整ったワイヤーフレームを爆速で作成できます。
- 透明度ロックで着色: 作成したボタンの枠線などを「不透明部分を保護(Transparency Masking)」した状態で塗れば、はみ出すことなくカラーバリエーションの検討が可能です。
Linea Sketchで動画のストーリーボード(構成案)を作成する
YouTube動画やリール動画を制作する前の「絵コンテ(ストーリーボード)」作成にも、Linea Sketchは非常に便利です。
ストーリーボード専用テンプレート
テンプレートの中から「Storyboard」を選択すると、画面比率に合わせた枠線が配置されたキャンバスが作成されます。
- 流れを可視化: 1コマずつシーンのラフを描き、その横の余白にセリフやテロップ案をテキストツールで配置していきます。
- プレゼンテーションモード: 構成案を誰かに見せる際は、「プレゼンテーションモード」に切り替えることで、ツールバーを隠して画面いっぱいにコンテを表示できます。
動画制作の「設計図」をデジタルで素早く、かつ美しく作成したい時に最適なツールです。
Linea Sketchのユニークな背景テンプレート
Linea Sketchが他のノート・描画アプリと一線を画しているのが、背景として選べるテンプレートのバリエーションです。一般的な方眼や罫線だけでなく、特定の用途に特化したユニークなデザインが多数用意されています。
たとえば、App Designにはアプリアイコンやスマホ画面用のテンプレートなどが入っています。

これらを背景に敷くことで、実際の画面上のレイアウトを正確に把握しながら、ボタンの配置やUIのラフ案を素早く描き出すことができます。

遊び心のある「Games」テンプレート
実用的な方眼やドット、3D描画に便利なアイソメトリック・グリッドはもちろんですが、「Games」カテゴリーにはちょっと変わったテンプレートが入っています。

野球やボーリングのスコアカードなど全部で4種類のデザインが選べます。
- 野球のスコアカード: 本格的なスコアブック形式。イニングごとの詳細な試合経過を、デジタル手書きで記録できます。
- ボウリングのスコアカード: 最大10フレーム、複数人分のスコアを1枚に。ゲームの思い出をその場の空気感ごと残せます。
- RPG キャラクターシート: キャラクターの名前、ステータス、装備品などを管理。イラストと共に自分だけのキャラを作り込む楽しさがあります。
- 三目並べ(Tic-Tac-Toe): 誰もが知る「◯✕ゲーム」の枠。ちょっとした待ち時間や子供とのコミュニケーションに最適です。
右上のグリッドアイコンをタップすることで、テンプレートの濃さを3段階で切り替えられます。

ボーリングのスコアカード

RPGのキャラクターシート

3目並べ

Linea Sketchの活用事例:制約が思考を整理する
「できないこと」がもたらすメリット
Linea Sketchには、Procreateのような高度なエフェクトや複雑な設定はありません。しかし、この「できないことがある」という制約が、逆に情報整理には効果的です。
キャンバスのサイズが限られ、後から位置を微調整するにも限界があるため、**「本当に大切な情報はどこか?」「どうすれば1枚に収まるか?」**をより深く考えるようになります。この思考のプロセスこそが、情報の理解と定着を助けてくれます。
Linea Sketchの料金
Linea Sketchは基本無料で利用可能ですが、すべての機能(プレミアム機能)を利用するにはサブスクリプションまたは買い切りプランが必要です。
- 月間サブスクリプション:¥300
- 年間サブスクリプション:¥3,000
- 完全購入(買い切り):¥10,000
(2026年5月11日現在の価格)
Linea Sketchのアップデート内容
2026年5月には、バージョン4.4への大規模なアップデートが行われ、iPadOS 26の新UI「Liquid Glass」への対応や、待望の変形ツール「スキュー」が追加されました。
- iOS 26 / Liquid Glass への対応: インターフェースを刷新し、よりモダンなデザインに
- スキュー(Skew)機能: 図形や選択範囲を斜めに傾けることが可能に。パースの調整や影の作成に威力を発揮します
- Apple Pencil ホバー表示: 選択中のツールのサイズをホバー時に表示
- 新しい図形の追加: 直角三角形や正三角形の作成に対応
- 安定性の向上: 多数のクラッシュバグを修正し、信頼性が向上
2024年にはApple Pencil Proの「スクイーズ」や「触覚フィードバック」にもいち早く対応し、ハードウェアの進化に合わせた使い勝手の向上を続けています。



